MF34 長 璃喜
練習で一人ひとりを見てくれることが励みになる
緊張に慣れていたから、デビュー戦もなんとかやり切れた
- ルーキーイヤーのハーフシーズンが終了しました。
- あっという間だったなと感じてます。
- 3月にケガから復帰してすぐ、4月12日の鹿島アントラーズ戦でプロデビューされました。
- 思っていたよりかなり早い段階で試合に絡むことができました。リハビリをしながら練習風景や試合を見ていて、自分はこの中でやっていけるのかな?と、ずっと焦りしかなかったので。
- 練習風景で焦りを?
- 1つ1つのプレーの質がプロは全然違うんです。それぞれが「サッカーに懸けてるな」というのが伝わってきて。高校時代とは全然違う緊張感を感じてました。
- デビュー戦も緊張しました?
- はい、めっちゃ緊張しました。でもそれまでの練習でもめちゃめちゃ緊張してたんで、落差がなかったというか…。緊張に少し慣れていたから、デビュー戦もなんとかやり切れた感じです。
- 初スタメンとなった東京ヴェルディ戦では、決定的なチャンスを演出するなど素晴らしいプレーを見せました。
- あの試合はうまく試合に入ることができて、あまり緊張はなかったです。自分の実力を少しは出せたかなと。練習でいいプレーをすると試合に絡めるんです。練習で一人ひとりをちゃんと見てくれていると感じられたことが励みになっていたのかもしれません。
- プロの舞台のプレーは楽しめました?
- プレー中はそんな余裕はなかったですけど、試合終わった後は「楽しかったな」と。でも今もプレー中に楽しむ余裕はないです。
- もう少しで楽しむ余裕が出てきそうですか?
- う~ん…いやJ1でトップクラスの選手にならないと楽しめないのかなと、自分の中では思ってます。トップクラスというのは、例えば試合の中で余裕を持ったプレーができる選手。そういう選手に成長できたら楽しめるんじゃないかなと。今のところまだ楽しめる自信はないです。
- 憧れの選手はいますか?
- フロンターレの同じポジションの先輩たちはみんな尊敬してるし、すごいと思ってます。
- その選手からポジションを奪い取らないといけない面もありますね。
- そういう「奪い取ってやる!」みたいな気持ちを持たないといけないとはわかってるんですけど…。自分はそれより、自分が成長するために頑張るっていうか。まず成長することを第一に考えてます。
- フロンターレのなかでどういう存在になっていきたいですか?
-
なんだろう…「川崎フロンターレといえばこの人」という選手になってみたいとは思います。
- 話していると、長選手は慎重に言葉を選ぶ方なんだと感じます。
-
はい、自分でも思います(笑)。あまりでっかい発言とかしたくなくて。自らプレッシャーをかけたくないっていうか。
- 昔からですか?
-
高校生の頃からです。プロ入りとか発表されると注目されちゃうじゃないですか?そういうのもあんまり好きじゃなかったんで、できるだけ遅く発表してもらったりもしました。その頃はプレーに集中したい気持ちが強くて。
- サッカー選手としての将来の目標について聞かれたらどう答えますか?
-
会見では「日本代表に入りたい」みたいなことは言ったんすけど、でもそこへ向かってというより、目の前のことを頑張って行けるとこまで行きたいなって。もしその先に海外とかの選択肢が見えたら、チャレンジしたいなとは思うんですけど。
- チームスタッフから「オサは先輩とたくさん話してる印象がない」と聞きました。
-
人見知りで、あまり話さないかもですね(笑)。同期とは喋りますけど。
- 早坂勇希選手に「先輩とのコミュニケーション」について相談したとも聞きました(笑)。先輩とたくさん話したい気持ちはあるんですよね。
-
はい、あります!
- 先輩からは話しかけてもらえるんですか?
-
本当に先輩がみんな優しいんで、話しかけてくれるんです。同じポジションのテンくん(宮城天選手)とか、タツヤくん(伊藤達哉選手)とかもアドバイスをくれたり。
- ライバルでもあるけどアドバイスをくれるのは嬉しいですよね。
-
はい、惜しみなく自分の経験してきたことを教えてくれます。僕はプロはみんな「自分が自分が」ってなってるものと想像してたんです。でも全然違いました。タツヤくんもテンくんも、もちろん「自分が」ってところは持っているとは思うんですけど、そんな中でもたくさんアドバイスくれたりして。本当にこのチームでよかったと感じます。
- プロ入りの時にフロンターレを選んだ理由も教えてください。
-
自分の勝手なイメージですけど、プロは高校時代と比べてパストラップとか技術の質がめちゃめちゃ高いので、その「質の部分」にこだわってるチームがいいと。練習に参加したなかで「ここに入ればプロとしての土台が作れる」と感じて、フロンターレにお世話になることを決めました。
- いま、その土台が出来つつあると感じますか?
-
まだ成長途中なんですけど、ポジショニングだったり、パストラップの質だったりを練習の中でもこだわっていて。もちろんミスはたくさんあるんですけど、成長できていたらいいなと思います。
【長 璃喜】2007年10月13日生まれ 埼玉県春日部市出身 クラブ公式プロフィール
切れ味鋭いドリブルと強烈なシュート力が武器のMF(ミッドフィールダー)。昌平高校1年時に出場した全国高校サッカー選手権で3戦連続ゴールを決めその名を轟かせる。その後もインターハイで2年連続優秀選手に選出されるなど「超高校級」と称され進路が注目される中、今季川崎フロンターレに加入。百年構想リーグでは2試合のスタメンを含め9試合に出場した。U-19日本代表。
試合では思い切ったドリブルで観衆を沸かせる長選手ですが、話してみるとピッチのイメージとは真逆。謙虚で思慮深い人柄が伝わってきました。
そんな長選手に目をかけているのがGK(コールキーパー)の早坂勇希選手。先輩ともっと話したいと願う長選手に、早坂選手は一緒に温泉に入りながら、「先輩とのコミュニケーション」について伝授したそうです。ただ、その教えについて長選手に確認すると「えっと…温泉が気持ち良すぎて…忘れてしまいました…」(笑)。
聞いて驚く私に「いや、本当にハヤくんとの時間がめっちゃ楽しすぎて!」と焦りつつ、ちゃんと最後は早坂選手からの大事なアドバイスを思い出していました。「先輩とご飯に行った時はいっぱい食えって教えてもらいました。それは実践しようと思ってます!」とのことです(笑)。
いっぱい食べてたくさんお話できますように!